時間の経過とともに、グローバリゼーションのファッションとトレンドは多くの変化をもたらし、バリの民族衣装にも影響を与えました。特に文明の流れに敏感な若者です。
実際に服を着るということは個人の創造性の自由ですが、知っておく必要があるのは慣習的な服自体の意味です。
バリ島の伝統的な服装や活動に毎日使用されるほか、お祈りにも使用されます。伝統的な活動や儀式を行う場合、バリの服装の礼儀正しさと哲学をサポートするために考慮すべきいくつかのことがあります。
バリの伝統的な服装の基本的なコンセプトはトリアンガと言われます。トリアンガは「デワアンガ、マヌサアンガ、ブタアンガ」から成り立っています。トリアンガコンセプトは分かりにくいと思いますが、下の写真を見ていただければ、分かるようになると思います。
1。「デワアンガ」はウデンと呼ばれる首から頭にかけて使われる服です。
2。「マヌサアンガ」はサツ又はケバヤと呼ばれる腰から首にかけて使われる服です。
3。「ブタアンガ」はサロンと呼ばれる腰から足首にかけて使われる服です。
[1] サロン。[2] シャツ。[3]「ブランパサン」と呼ばれ、日本で言うならばブラトップです。[4] サプット。[5] 腰紐。[6] ウデン。
服によって様々な意味がありますが、今回は腰紐に注目したいと思います。
バリの伝統的な服は三つに分かれています。一番目は「payas agung」と言われ、結婚式や成人式で使われる服です。二番目は「payas madia」と言われ、お祭りやお祈りで使われる服です。三番目は「payas
alit」と言われますが、この服は非常にシンプルで、コミュニティでの会議や社会活動中によく着用されます。
バリの伝統的な服は礼儀正しく、倫理的で、平和を反映している必要があります。伝統的なバリの服装、特に男性が使用するものは善の象徴である左から右に円形の折り目が付いたサロンの使用から始まります。男性のサロンの高さは足の裏から約15㎝です。つまり、善の責任者である男性は長く行く必要がありますが、善にとどまる必要があります。女性のサロンの場合は右から左に使用されますが、これは女性が男性とバランスをとることを意味します。女性がいなければ、新たな誕生の種はないからです。
前面の男性が使用するサロンは鋭い形に折りたたまれており、地面に触れる必要があります。下端は母なる地球への敬意の象徴であり、又男らしさの象徴でもあります。
お祈りと正式な社会活動のために、バリの人々は男らしさを示すことを許可されていません。男らしさを隠すために、サロンの上に「saput」と呼ばれる短い布を左から右に巻きます。
昔「saput」と呼ばれる布は胸から膝まで巻きました。男らしさをカバーするほか、腰に刀をしまうので、敵が知らないように「saput」と言う布で隠しました。でも現在は腰に刀をしまわないので、腰から膝の下ぐらいの部分まで巻いて、男らしさを隠すためだけ使われています。
サロンとサプットを使用後は腰紐を巻きます。腰紐は悪いことを制御することを意味します。腰紐の縛る部分は右側にあり、これは悪意が起こらないように、善が制御されていることを意味します。
シャツを着る時は腰紐の先の部分を少し見えるようにします。これはいつも誰かが善良さを維持することができるように、という意味です。そして、もう一つは人間のエゴと傲慢さを象徴する胸とお腹を隠す役割もあります。
問題は、じゃ~何で寺院や聖なる場所に入るとサロンや腰紐を巻かないと行けないの?と言う質問になりますが、上の文章に書いてある通り、バリ人にとって、腰紐の意味はいくつかありますが、一番多いのは正当化の象徴という意味です。
二つ目の意味は、人間の心の中にある魂の悪意を縛る、そして悪意を持たない、犯罪を犯さないという意味を込めて腰紐を巻きます。
三つめの意味です。バリヒンドゥー教の中では上半身は善のシンボル、下半身は悪のシンボルという考え方があります。なので、腰紐を巻くことで神聖な上半身を下半身から分離するという意味があります。
そのような理由があるので、誰でも寺院や聖なる場所に入る場合は腰紐やサロンを付けないといけません。
現代の腰紐
昔は一般的な黄色の腰紐だけでしたが、時代とファッションの世界の発展に伴い、現在腰紐は非常に美しくて様々な素材や色、モチーフを使用して作られています。