初めまして。皆様、こんにちは~!!スーさんです。
時間があれば、是非読んで下さい。よろしくお願いします。いつもの通り私が真剣な話ばかり書きましたので、つまらないと思いますが、ちゃんと最後まで読んでいただければ、逆にバリ島の文化を知る能力を高めるようになると思います。
皆様がご存知の通りヒンドゥー教の影響でバリ島では様々なお祭りがあります。その沢山のお祭りの中で、バリ島のお正月は他の国と違ってユニークなお正月だと思うので、今回はバリ島のお正月のことを書いて見ようと思います。そのお正月はニュピと言われます。
ではニュピはどんな歴史を持っているのか、どんな目的と意味を持っているのか、簡単に説明しようと思います。
ニュピの歴史
皆様がご存知の通り、ヒンドゥー教はインドから来たと言われます。紀元前世紀にインドとその周辺地域は長引く社会紛争を経験しています。民族間の紛争はしばしば起こり、平和と言うのはなかなか感じることができません。長い論争の中で最終的には西暦78年に「kaniskha(カニスカ)王様」の指導の下で、サカ族が勝ち取られました。サカ族の勝利は1月1日の始まりとしてと呼ばれます。
「この写真は私の友達が撮った写真です。」
当時、インドの社会や宗教的生活なども再構築されていました。ですから、サカの新年の記念日は勝利の日、一体感の日、許容日、平和の日と国民の調和の日も意味します。この成功はインド本土と他アジア全体に広まりました。
13世紀の「majapahit(マジャパヒッ)」と言われる時代に、インドネシアではサカ暦は本当に王国のカレンダーとして存在し、今まで正式に使用されています。バリ島ではサカ暦のお祝いは3月又は4月に当たり、ニュピの日として言われます。
インドのヒンドゥー教の文化とバリ文化と一緒にミックスされた影響で、他の国と違って非常にユニークなお正月が生まれました。
4つの禁止のコンセプト
ニュピは「sepi(スピ)」と言う言葉からでき、静かと言う意味です。名前の意味の通りサカ暦のお正月は他の国の新年のお祝いに比べれば、非常に異なります。お正月は一般的に皆でパーティーをしたり、お酒や美味しい物を食べたりしますが、バリ島では逆に静かな雰囲気でお正月が行われます。
では、どうしてバリ島ではお正月が行われる時に、静かに行われるのでしょうか?
ヒンドゥー教にとって静かな雰囲気で、新年には昨年よりも上手く行くことができるように、瞑想や熟考を通して自己反省を学ぶことが期待されているからです。そう言う理由があるので、今までバリ島ではお正月の時にパーティーなどが行われないと言うことになります。
バリ島のお正月はとてもユニークで、面白いと思います。自己反省のコンセプトと4つの禁止のコンセプトは現在の世界の状況に非常に関連しています。人間の道徳的衰退で、自然が壊れて、現在の地球は地球温暖化や様々な問題に直面しています。このユニークなコンセプトを持つニュピで、世界にある島々の中でバリ島だけ一日中活動から休ませることができます。この日に空港や港も閉まります。
4つの禁止のコンセプトはバリ島で「catur brata penyepian(チャトゥール ブラタ プニェピアン)」と言われます。
『ニュピ 4つの禁止のコンセプト』 |
1.Amati
geni 「火や光などつけてはいけないこと」
2. Amati karya (アマティ カリャ)「仕事してはいけないこと」
3. Amati lelungan (アマティ レルンガン)「外に出てはいけないこと」
4. Amati lelanguan 「アマティ レランガン)パーティーなどはしないこと」
ニュピの日に一日中、光や火などをつけるのは禁止されています。仕事も遊びも全て禁止されているので、バリ島は急にものすごく静かな島に変化します。普段毎日バイクの音や車の音などうるさく聞こえましたが、この日は真っ暗で虫の鳴き声や鳥の鳴き声などしか聞こえないのです。フレッシュな酸素を吸いながら星がものすごく綺麗に見えるので、とてもリラックスすることができます。バリ人が一年に一回一日中自分の島を休ませて、自然がフレッシュな酸素を吸い込み、全ての生き物により良い生活を提供できるように、今までその文化を続けています。
バリのニュピはインドネシア政府と国際社会によってサポートされているため、今のようになっています。世界でも「silence dayサイレンス・デイ」と呼ばれ、バリでニュピを実施することの高潔さと特権を認めています。
お正月の1連の流れ
その一連の流れには深い意味が含まれており、人間の平和のために色んなことを学ぶことができます。『最初は海に行って、悪い魔物にお供え物を捧げ、地球を休ませて、親戚や友達の家に挨拶に行く』、この流れは実は平和を実現するという意味が含まれています。
では流れを説明いたします。
1.海に行く儀式は「melasti(ムラスティ)」と言われ、「mala(マラ)」と「asti(アスティ)」という言葉からできました。「mala(マラ)」は汚い又は汚れと言う意味で「asti(アスティ)」は捨てる又は亡くすと言う意味です。
海に行くと言う目的はお正月が始まる前に自然と体と心の目に見えない全ての汚れを綺麗にすることを目指して、海の神様に全ての生き物と自然の豊かさと幸せのために生命の聖なる水を求めます。
2.ニュピの前日。日本でいう大晦日ですね。この日に村の中心で「tawur agung(タゥル アグン)」と言う儀式が行われます。「tawur(タゥル)」と言う意味は払う又は返すと言う意味で、「agung(アグン)」は立派と言う意味です。何を払うの?何を返すの?と思いますよね。自然に返されるのは一年間の中で人間が食べたり使用したりする農産物は全て儀式でお供え物として返します。この儀式は村の主要道路の交差点の真ん中で行われます。この象徴は常に自分自身を真ん中に立つことを思い出させます。自分が真ん中に位置するとどれが東西南北と呼ばれるのは分かるようになります。
交差点の形は上から見るとこちらですよね「✙」。この象徴はバリ島で良く使われて「tampak dara(タンパッ ダラ)」と言われます。「tampak dara(タンパッ ダラ)」は上下左右のバランスの象徴として使われています。皆平和で生きられるように、この象徴で人間は常に神様と人間と自然との関係を維持するように求められます。
この儀式が行われてから、夜になるとバリの全ての村は通常、村の周りに「ogoh ogoh(オゴ オゴ)」のパレードが行われます。「ogoh ogoh(オゴ オゴ) 」は怖い顔をして悪い魔物を表しています。パレードが終わってから、その「ogoh ogoh」をお墓で燃やします。意味は新年に昨年よりもっと上手く生きられるように、悪い特性を燃やします。
3.次の日はニュピの日、当日なります。ニュピの間に皆ニュピの規則を実行することが期待されています。先ほど、紹介した4つの禁止のコンセプトです。
その規則は;
1.火や光などつけてはいけない。
2.仕事してはいけない。
3.家の外に出てはいけない。
4.パーティーをしてはいけない。
ニュピの時に皆自分自身を知る時間が与えられています。態度、行動、そして自分がしたことを全てこの一日に考えさせて、新年にもっと上手く行けるように期待されています。ニュピの日には私たちが神様から与えられた恵みにいつも感謝することも学べます。
4.次の日は「ngembak geni(ンゲンバッ ジェニ)」と言われ、「ngembak(ンゲンバッ)」と言う意味は開けると言う意味です。平和を得るために宗教的な教えに基づいて人生の新しいページを開きます。
この日にニュピと言われるお正月は終わるので、全ての人がそれぞれ義務に従って活動に戻ることができます。
この日にバリの人たちがほとんど皆親戚や友達の家に挨拶しに行きます。そして皆でどこかに遊んだり、美味しい食べ物を食べたり、楽しいことを沢山やります。そういうふうにバリの人々がお正月を行われるので、バリ人としてこの日は一番憧れる日だと思います。
バリ島のお正月は、最初は海でお祈りしたり、村寺院でお祈りしたりするの全体は、実際に自然と神様とご先祖様との精神的な対話です。
自然や神様とバランスが取れて、調和している場合は生活の平和は実現できます。最後の「ngembak geni(ンゲンバッ ジェニ)」は人間と人間の間の精神的な対話です。ですからバリ島のニュピと言われるお正月は、基本的に皆のバランス、平和、調和のための人間と神様、自然、ご先祖様、悪い魔物、人間の間の精神的な対話で、これは全て取れれば平和が生まれて、人間が皆幸せで生きることができるという意味を持っています。
いかがだったでしょうか。ユニークなお正月ですよね?
他の国と違う文化でとても面白い正月です。皆様もバリのお正月体験もできるので、体験したい場合は是非連絡して下さい。
by;スアルタ