バリ島の黒魔術とは?タントラバイラワの教え

初めに

皆さんこんにちは。バリ歴史ツアーのハルミとスアルタです。バリ島は海が綺麗なリゾート地ですが、神々の島とも言われていますね。今回はスピリチュアル系のお話で、バリ島の『黒魔術』についてお話ししたいと思います。

黒魔術とは

バリ島には昔から、『黒魔術』があると言われています。呪いをかけるように、目に見えない力で、人を病気にしたり、殺したりすることが出来る力のことを言います。実際に、クボエダン寺院という寺院では黒魔術に関する遺跡が見つかっており、13世紀ごろから黒魔術がバリ島で発展したと言われています。

タントラ バイラワとは

バリ島にはヒンドゥー教の『タントラ バイラワ』と言われる宗派があり、『神様の偉大な力』という意味です。

この中の1つの方法が黒魔術と関係があります。

この教えは、インドで生まれ、中国、チベット、日本、東南アジアなどに広がり、インドネシアへは7世紀に入ったと言われています。

この教えの目的は元々、『神様と1つになること』ですが、この教えをイタズラに使ったり、悪いことに使うことを『黒魔術』と呼んでいるそうです。

この教えには、神様と一つになるための方法が2つあります。右方法(善)と左方法(悪)です。

具体的には5つのことをやります。

まず右方法(善)

1, 魚を食べてはいけない
2, 肉を食べてはいけない
3, お酒を飲んではいけない
4, ヨガや瞑想をする
5, セックスをしてはいけない

次に左方法(悪)

1, 飽きるまで魚を食べる
2, 飽きるまで肉を食べる
3, 飽きるまでお酒を飲む
4, 飽きるまで黒魔術の踊りを踊る
5, 飽きるまでセックスをする

どちらも目的は神様と一つになることですが、左方法(悪)の教えは、あえて自分を満たし、欲望をなくすということだそうです。我慢するのではなく、飽きるまで、5つのことを行い、欲望をなくし、神様と一つになれるという意味が含まれています。

当時、バリ島では左方法(悪)を学ぶ人が多かったそうです。

なぜ、バリ島で発展した?

13世紀、バリ島は東ジャワのシンゴサリ王国の植民地になりました。シンゴサリ王国の王様が『タントラバイラワ』を学んでいたため、その教えがバリ島にそのまま流れていったそうです。その当時、王様が『タントラバイラワ』を学ぶ理由はその力で国を守るためでした。そして、王様から軍人、一般人にまで広がりました。

現在

バリ島では現在でもこの教えを学んでいる人がいるそうです。学ぶ人が少なくなった理由は、街の発展と共に、瞑想する場所が減ってきたことに関係するそうです。というのは瞑想する際には誰にも見られてはいけないという決まりがあり、人気がない森の中やお墓で瞑想をしなければいけません。

最後に

スアルタの親戚も昔、黒魔術にかかった経験があったりと、意外と身近なものということで驚きました。善と悪の方法があることを紹介しましたが、黒魔術にかかった人は病院に行っても原因がわかりません。なので、右方法(善)を学んだバリアンのところへ行って治してもらったそうです。

神々の島と言われるだけあって、スピリチュアルな世界を持つバリ島ですね。まだまだ、知らないことがたくさんです。一緒にいろんなバリ島の文化を知って、楽しみましょう!

クボエダン寺院のYoutubeもありますので是非ご覧ください〜!

by ハルミ、スアルタ

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